建物によって、健康を損なったり、病気になることがあります。代表的な症状
としては、頭痛、めまい、脱力感、のどの痛み、喘息、湿疹などがあり、これ
らの症状の総称をシックハウス症候群と言います。
これらは、建物から発生する汚れた空気を吸うことにより起こり、敏感な体質
の人にはたいへん重い症状を引き起こしたりします。主に、建築材料や家具に
使われている接着剤、防腐剤、有害な化学物質(ホルムアルデヒド、トルエン
、ベンゼン、キシレン・・・など)や、カビ、ダニなども空気を汚す主な原因
と考えられます。このような建物内の汚れた空気を換気することが、健康生活
を守るためにとても大切なことになります。
居住のための部屋(居間、寝室、台所など)には、出入り口の他に窓・ふすま
・障子などの、自然換気のための開口部が必要です。そこで、建築基準法では
部屋の床面積の20分の1以上の開口部面積がなければいけないと、定められ
ています。
最近の建物は遮熱・防音・防湿性能がよく、従来のものと比べると格段に機密
性が高くなっています。その反面、建物の機密性能が高ければ高いほど自然換
気の効率が悪く、よりシックハウスの心配が起きてきます。
2003年(平成15年)の建築基準法改正により、一戸建て住宅を建築する場合に
も、建物に24時間換気設備の設置を義務化すると定められました。24時間換気
システムとは、自然換気とは違い、部屋の空気を換気設備等で自動的、強制的
に換気してくれるもので、シックハウス防止にたいへん効果があります。
設備には、いろいろな種類があり、設備等の費用やランニングコストも異なり
ます。詳しくは、設備メーカ、工務店、設計士さんなどに聞いてみましょう。
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